パートナーと一緒に過ごしているとき。
ふとした表情や言葉に敏感になってしまって、
「楽しんでくれてないのかな?」
「もう私に飽きちゃったのかな…」
そんな不安が胸をよぎることって、ありませんか?
「夜ご飯、何食べたい?」と聞かれたときも、
つい相手が食べたいものを推測して答えてしまったり、
嫌がられるのが怖くて「なんでもいいよ」と言ってしまったり…。
気がつけば、我慢や遠慮ばかり。
あなたにも、こんなふうに「人の顔色をうかがってしまう癖」がありませんか?
表情を読み取る力は、赤ちゃんのころから
心理学には「社会的参照」という言葉があります。
人は、自分では判断がむずかしい場面に出会ったとき、
まわりの表情や態度を“手がかり”にして行動を決めるんですね。
たとえば、赤ちゃんがはじめて犬を見たとき。
お母さんが笑顔で犬をなでていたら「犬は大丈夫なんだ」と学びますし、
お母さんが怖い顔をしていたら「犬は危ないんだ」と覚えてしまう。
こうして私たちは、誰もが「人の反応を手がかりにする力」を持って育つのです。
本来なら、経験を重ねて自分の判断力が育つにつれ、この参照はだんだん弱まっていきます。
でも、大人になっても不安が強いときや、自分に自信がないときには、
またこの「人の反応を見て安心する」クセが顔を出しやすいんですね。
顔色をうかがう心理の背景
- 「相手の反応を見て従っておいたほうが安心」
- 「自分の意見を言ったら嫌われるかもしれない」
- 「違う選択をしたら捨てられるのでは」
こうした気持ちがあると、つい人の表情を見て決めたり、同調してしまったりします。
つまり、それは「自分に自信が持てない」「自分で選ぶのが怖い」気持ちの裏返しでもあるのです。
自分の意見を伝えられる関係へ
心地よい関係を育てていくために大切なのは、
「お互いに安心して意見を伝え合えること」。
「私はこう思うけど、あなたはどう?」
「これが食べたい!一緒にどうかな?」
こんなふうに、シンプルに言葉にしてみるだけで、関係はぐっと楽になります。
推測するより、聞いてしまったほうが早くて安心なことも多いんですよ^^
小さな一歩から始める“自信づく
いきなり大きなことを決めなくても大丈夫。
まずは日常の小さな場面で「自分で選ぶ」練習をしてみましょう。
- 外食で、メニューを直感で決めてみる
- コンビニで、自分が食べたいスイーツを買う
- 今日の夜は、自分の好きな飲み物を選ぶ
「自分で選んだ」という体験が、少しずつ自信を積み重ねてくれます。
自信って“すごい自分”になることではなくて、こういう小さな積み重ねから育つんですよね。
不安が強いときには
もしも「嫌われるのが怖い」「相手に合わせるしかない」と感じて苦しいときには、
心の奥にある傷や寂しさが関わっているのかもしれません。
そんなときは、ひとりで抱え込まずにサポートを受けることも選択肢のひとつです。
カウンセリングで安心を感じながら「自分の気持ちを選んでいいんだ」と体験することは、
自分に自信を取り戻す大きな助けになります。
(私自身も、クライアントとして受けていた頃にその効果を強く感じました^^)
小さな一歩で大丈夫。
ゆっくりで大丈夫。
あなたはすでに、誰かに合わせすぎない“自分の人生”を歩む準備ができていますからね。
応援しています。
参考になれば幸いです。

