MENU
服部希美
心理カウンセラー/講師
カウンセリングサービス予約センター
受付時間 12:00~20:30
◎服部希美のカウンセリングを受けるには >>

「もう二度と傷つきたくない」のに、なぜ同じ恋愛・人間関係を繰り返してしまうの?〜未完了の心が教えてくれること〜

いつもありがとうございます。
心理カウンセラー 服部希美です。

「もう二度と、あんな思いはしたくない。」

そう心に決めたはずなのに、気づけばまた似たような人を好きになっていたり、同じような人間関係で苦しんでいたりする。

そんな経験はありませんか?

「私って学習能力がないのかな。」
「どうして同じことばかり繰り返してしまうんだろう。」

そんなふうに、自分を責めてしまう方も少なくないのではないでしょうか。

けれど、カウンセリングでは、少し違う見方をするんですよね。

あなたに価値がないわけでも、学んでいないわけでもなくて

心の中に、まだ終わっていない出来事があるから。

今日は、そんな「未完了の感情」について、お話ししたいと思います。

目次

苦しいと分かっているのに、なぜ同じような人を選んでしまうのでしょう

恋愛では、いつも距離のある人を好きになる。
職場では、なぜか威圧的な上司と出会うことが多い。
友人関係では、気づけば自分ばかりが我慢している。

「なんで毎回こうなるんだろう。」

そんなふうに思うことって、ありませんか?

もちろん偶然が重なることもあります。
でも、とても偶然とはいえないぐらいに、その確率が高い。

「またか・・(うんざり)」こういうことってあったりしませんか?

その一つの理由として、
私たちは無意識のうちに「知っている世界」を選びやすい、と言われているのですよね。

ここでいう「知っている世界」とは、心地よい世界という意味ではありません。
たとえ苦しかったとしても、自分にとって慣れ親しんだ関わり方のことです。

例えば、子どもの頃、

「我慢するのが当たり前。」
「自分の気持ちは後回し。」
「頑張れば愛される。」

そんな環境の中で育ったとします。

すると、その関わり方が、いつしか心の中で「人間関係とはこういうもの」という基準になっていきます。

もちろん、大人になった私たちは頭では、

「もっと大切にされたい。」
「安心できる関係がほしい。」

そう願っているのです。

けれど、無意識の心は、新しいものよりも「知っているもの」を選ぼうとする性質があるんですよね。

それは、「これが幸せだから」ではなく、「これなら知っているから」です。

知らない世界は、それがどれほど穏やかで優しいものであっても、心にとっては未知の世界。

一方、我慢することや顔色をうかがうこと、人に合わせることは苦しかったとしても、「どう振る舞えばいいか」を知っていますよね。

つまり、無意識にとっては、そのほうが予測しやすく、対処しやすい世界なのですね。

ちなみに、私たちの業界ではこんなことを言ったりするんですよ。

「知らない天国よりも、勝手知ったる地獄の方が安心する」

そのぐらい「今までとは違う生き方」というのは、私たちにとって怖いみたいです。

とくに、幼い頃に身につけた人との関わり方は、大人になってからの対人関係にも影響を与えることがあると考えられています。
そのため、新しい関係を築こうとしても、気づかないうちに昔と同じ距離の取り方や、同じ役割を選んでしまうことがあります。

だから、「また同じような人を好きになってしまった」というよりも
「慣れ親しんだ愛し方・愛され方の中で生きるほうが安全だよね」と、心が無意識に選んでいた。

そんなことも、少なくないのですね。

「未完了の感情」という心理学の考え方

また、心理学には「未完了の感情」という考え方があります。

十分に感じられなかった悲しみ。
言えなかった言葉。
受け取れなかった、届かなかったと感じる愛情。
諦めるしかなかった願い。

こうした体験は、心の中で「終わった出来事」として整理されず、未完了のまま残ることがありますよ、という捉え方です。

たとえば、こんな方がいらっしゃいました。
(実際の例ではなく、よくあるお話を元にした架空の例です)

彼女が好きになるのは、いつも「忙しい人」でした。

仕事が第一で、連絡はいつも後回し。
デートの約束も、直前に「ごめん、仕事になった」と流れてしまう。

夜、スマホを枕元に置いて、返信を待ちながら眠る。
朝起きて、通知がないことを確認して、少しがっかりして一日が始まる。

「もうこういう人はやめよう」と別れたのに、次に好きになった人も、やっぱり忙しい人でした。

カウンセリングでお話を伺っていくと、彼女はぽつりと言いました。

「そういえば……父も、いつも忙しい人でした」

夜遅くに帰ってくるお父さんを、寝たふりをしながら待っていた小さな彼女。
「起きて待ってたら、喜んでくれるかな」と思いながら、結局声をかけられなかった夜。

彼女は、忙しい人を好きになっていたんじゃないんです。
「お父さんと同じ、忙しい人に、振り向いてほしかった」のです。

あの日、お父さんに届かなかった想いを、今度こそ届けたくて。
同じような人に惹かれることで、同じような場面をもう一度つくり出していたんですね。

未完了の感情を完了させたいという思い

例えば、本当は

「寂しかった。」
「助けてほしかった。」
「私を見てほしかった。」

そう思っていたのに、その気持ちを感じる余裕もなく、

「仕方ないよね。」
「私が我慢すればいい。」

そうやって飲み込んできた人がいらっしゃるとしましょう。

その感情は、なくなったわけではなく、
「完了させたい」という欲求と共に、心の奥底にしまわれてたりするんですね。

たとえば、怒りっぽくて厳しいお父さんに
「もっと優しくしてもらいたかった」
「私のこと、好きじゃないのかな」という気持ちを飲み込んできた。

そんな方が

その未完了の感情を「お父さんと似たような男性」と付き合うことで
「今度こそ、優しくされたい」という欲求を満たしたくなる、という感じでしょうか。

いわば、リベンジマッチ。
今度こそは、この願いを叶えたい!!

でも、ここでのポイントは・・

優しくしてくれそうな人に、優しくされてもあまり価値を感じなくて
優しくしてくれなさそうな人に、優しくされなさそうな態度を無意識にして・・

「もう一度、同じ痛みを味わう」

という悲しい繰り返しを起こしやすい、ということなんですね。

そして心のどこかで・・

「また、同じことが起きた。それだけ私には愛される価値がないんだわ」とか
「あのときの、あのお父さんじゃなきゃ意味がない」

そんなふうに、自信をさらになくしてしまったり
誰から優しくされても、心が満たされない。
こういうことが起きやすくなってしまうのですね。

子どもの頃、「助けて」と言えなかった人は、
今度こそ安心して助けを求められる関係を探そうとし、
また「助けて」を言えない状況を作ってしまう。

子供の頃、認めてもらえなかったと感じていた人は、
自分のことを認めてくれていない人に、必死に、認めてもらおうとするかもしれません。
認めてくれていない人ばかりに目がいく、ということもあるかもしれません。

親から愛された実感を持てなかった人は、
自分のそばにいてくれない、回避傾向のある人に惹かれ
また、寂しい思いを繰り返してしまう。
こういうことが、未完了のままだと起きやすくなってしまうのですね。

未完了を終わらせるために必要なのは、「答え」よりも感情

では、この繰り返しを終わらせるには、どうしたらいいのでしょうか。

それは、「あのときの私は、本当は何を感じていたんだろう」ということに気づいてあげること。
そして、ちゃんと完了させてあげることなんです。

悲しかった。
寂しかった。
怖かった。
悔しかった。

本当は甘えたかった。
本当は助けてほしかった。

それを我慢したのは、なぜ?
誰のため?

誰を、そんなに深く愛してきたの?

「そうだったんだね」って、ちゃんと感じてあげること。
「もう大丈夫だよ」って、安心させてあげること。
そして・・あのときには気づけなかった視点で、状況を理解をしていくこと。

こうしたプロセスを、安心できる場所で少しずつ感じ直していくことで、心はようやく完了していくのですね。

そうやって心の中の未完了が完了していくと、
同じような人に惹かれることが減ってきたり、
同じ出来事が起きても違う受け止め方ができるようになったりします。

心持ちが変わることで、世の中の見え方が変わり、
自然と言動が変わり、行動が変わり、現実が変わってくる。

そんな変化が、起きてくるんですね。

悲しい繰り返しを終えるために

もしも今、あなたの中に悲しい繰り返しが起きているとしたら
その繰り返しは、あなたを苦しめるために起きているのではなくて、
「ここに、まだ気づいてもらえていない気持ちがあるよ」と、心が教えてくれているサインなのかもしれません。

もしも、あなたの中に、悲しい繰り返しが起きているとしたら
「また同じことをしてしまった」「私には価値がないんだろうか」と自分を責める代わりに、

「いつ、どんなときに、私は、何を叶えたかったんだろう。」
「誰を、愛してきたんだろう。」

そんなふうに、ご自分へ問いかけてみてくださいね。

とはいえ、長い間、心の奥にしまってきた気持ちは、
自分一人で見つめようとすると、うまく見つけられなかったり
蓋をしてしまうことも多かったりするんですよね^^;

そりゃそうですよね。
感じるのがあまりに辛いから、いままで封印してきたのですからね。
無理もないことだと思います。

ですから、もしも
「もうこの悲しい繰り返しを終わりにしたい」と感じているものがあるのならばね
安全な、専門家の手を借りていただくといいかな、と思います。

カウンセリングでは、起きている現状から心を紐解き、

「あの時、本当はどう感じていたんだろう。」
「本当は何が欲しかったんだろう。」

そんなふうに、ゆっくり心を紐解いていきます。
そうして、自分の気持ちに優しい目を向けていくことで完了させていきます。

その気持ちを人に受け止めてもらうことができると、癒しは進みやすいですしね。
もともと、誰かに受け止めてもらいたかった気持ちですから^^

カウンセリングもお気軽にご活用くださいね。

今回の記事が、参考になれば幸いです。

  • URLをコピーしました!
目次