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服部希美
心理カウンセラー/講師
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執着とは? 手放せない本当の理由を心理学でわかりやすく解説

「もう終わったことなのに、どうしてこんなに忘れられないんだろう。」
「頭では手放したほうがいいと分かっているのに、心がついてこない。」

そんなふうに感じたことはありませんか。

恋愛で別れた相手のことが忘れられない。
仕事で認められなかった悔しさが消えない。
「あの時こうしていれば…」という後悔が何年も心に残っている。
「あの人さえ変わってくれたら」と考え続けてしまう。

私たちは人生の中で、さまざまなものを「手放せない」と感じることがあります。

心理学では、このように特定の人や物事、考え方や結果に心が強くとらわれ、自由に気持ちを切り替えられなくなっている状態を「執着」と呼びます。

ただ、「執着」と聞くと、どこか悪いもののように感じてしまう方も少なくありません。

でも、本当にそうなのでしょうか。

今回は、「執着とは何か」という基本から、なぜ人は執着してしまうのか、そして執着の奥にはどんな心の動きが隠れているのかを、心理学の視点から分かりやすくお話しします。

服部希美

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
心理カウンセラー 服部希美です。

目次

執着とは?

「執着」とは、一つの人や物事、結果や考え方に心が強くとらわれ、その対象から気持ちを離すことが難しくなっている状態をいいます。

例えば、

  • 元恋人のことが忘れられない
  • 「認められたい」という気持ちが苦しい
  • 過去の失敗を何年も引きずっている
  • 「こうあるべき」という考えを手放せない
  • 他人の評価ばかり気になってしまう

これらはすべて、執着という心の動きと深く関係しています。

もちろん、何かを大切に思うこと自体は悪いことではありませんね。
誰かを愛することも、仕事を頑張ることも、認められたいと思うことも、人としてごく自然な気持ちです。

苦しくなるのは、「それがなければ幸せになれない」と感じるほど、心が一つのものに縛られてしまうときなのです。

執着が苦しくなる理由

例えば、「この人しかいない」と心から思える人がいるとします。

そんな風に思える出会いは本当に尊いものですし、一緒にいる時間に深い安心感を覚えるのは、とても自然なことですよね。
それだけ相手の存在が、自分の心の拠り所になっている証拠だと言えます。

でも、それほど大きな存在だからこそ、
もし別れが訪れたとしたら、心は引き裂かれるような痛みを伴います。

これは、恋愛だけに限った話ではありません。

「この会社で認められなければ意味がない」
「この資格を取れなければ人生は失敗だ」

そんなふうに、たった一つの結果だけが心の支えになっていると、
それを失ったときの苦しみは計り知れないものになります。

そんなふうに、一つの結果だけが心の支えになっていると、それを失ったときに苦しみも大きくなります。

つまり、執着が苦しいのは、その対象が悪いからではありません。

「こうするしか、私は幸せになれない」

こんなふうに、
心の選択肢が一つになってしまい、しがみついてしまうことが、苦しさにつながるのですね。

執着の背景にある「5つの心理」

ちなみに、同じ「手放せない」という状態でも、その理由は人それぞれ違ったりします。
ここでは代表的な5つの背景をご紹介します。

① 本当に大切に愛してきたから

人生を一緒に歩みたいと思っていた人。
たくさんの時間を共有してきた人。
人生をかけてきた、夢の挫折。

大切だったからこそ、すぐには手放せないことがあります。

▶ 詳しくはこちら
「忘れられない」のは弱いからじゃない。大切に愛してきた人や場所を手放せない心理

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② 満たされなかった思いが残っているから

言えなかった気持ち。
分かってもらえなかった寂しさ。
叶わなかった願い。

心は、終わった出来事よりも、終われなかった気持ちを抱え続けることがあります。

▶ 詳しくはこちら
満たされなかった思いが執着になる理由

③ 「今度こそ叶えたい」という願いがある

子どもの頃に満たされなかった思いを、
大人になって別の相手との関係の中で叶えようとすることがあります。

その願いが強いほど、執着も強くなることがあります。

▶ 詳しくはこちら
「今度こそ」が苦しくなる心理

④ 喪失への怖れが強いから

失うことへの怖れが大きいと、「手放したら何もなくなってしまう」と感じることがあります。

その怖れが、執着として表れることもあります。

▶ 詳しくはこちら
喪失への怖れと執着の心理

⑤ 自分の価値を、その対象に預けているから

「この人に愛される私には価値がある。」
「認められる私でいたい。」

そんなふうに、自分の価値を相手や結果に重ねていると、それを失うことが、自分自身を失うような怖さにつながることがあります。

▶ 詳しくはこちら
「認められたい」が止まらない理由〜自己価値と執着〜

執着を責める必要はありません

執着は、本当に苦しいものです。
でも、その苦しさは、あなたを困らせるためだけにあるのではない、と私は思うのです。

「ここに、まだ癒えていない気持ちがありますよ。」
「ここに、あなたにとって、本当に大切な願いがありますよ。」

そんな、あなたの心からのメッセージであることも少なくないからです。

だからこそ、無理に「手放さなきゃ」と急がなくても大丈夫^^

まずは、「私は何を手放せずにいるんだろう」「その奥で、本当は何を願っているんだろう」と、ご自身の心にそっと目を向けてみてください。

そこを認めてあげることから、少しずつ心が動き始めることも多いですからね。

このシリーズでは、執着が生まれる5つの背景について、次回から一つずつ詳しくお話ししていきます。

ご自身の心を理解し、ゆるめていくヒントとして、読み進めていただけたら嬉しいです。

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