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服部希美
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褒められて育ったのに自信がない理由とは?優等生タイプの自尊感情を心理学で解説

学校の成績も良くて、先生にも友達にも恵まれていた。
進学も就職も、まわりから見たら順調に見える人生だったと思う。

でも……なぜか、ずっと心がざわざわしていた。
「このままでいいのかな?」「私は本当に、大丈夫なんだろうか?」

自分では説明できない不安が、心のどこかにずっとあって。
うまくいっているのに、なぜか孤独で、自信が持てない。

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
心理カウンセラー 服部希美です。

周りにはしっかり者に見られたり、評価されることが多いのに「自信がない」

今回は、そんな方に向けて、「自信」と「自尊感情」の関係を、
心理学の視点からやさしく紐解いてみたいと思います。

目次

褒められて育った優等生タイプなのに、自信がないのはなぜ?

「子どもの頃から、勉強もそこそこできて、先生や友人にも恵まれてきた。
両親も厳しくはなく、むしろ褒めてくれることが多かった」

それなのに、
なぜかずっと“心細さ”が抜けない。

誰かに見捨てられるんじゃないかと不安になったり、
恋愛でも、ちょっとしたことで、すぐ傷ついてしまったり。

このような優等生タイプの方が、
不安や迷いを感じやすいポイントは、
“自信”の根っこにある「自尊感情」に関係していることが多いんです。

自信の源「自尊感情」とは?

心理学では、自尊感情とは次のように定義されています。

「ありのままの自分を、かけがえのない存在としてとらえる気持ち」

つまり、できる・できないに関係なく、
「自分は自分でいい」と感じられる感覚のことです。

この感情がしっかり育っていると——

  • 落ち込んでも立ち直りやすくなる
  • 他人と比べすぎなくなる
  • 恋愛や仕事、人間関係でも自分軸を持てる

など、人生全体に“安心感の土台”を与えてくれるんですね。

そして、自尊感情は、自分で自分を認められているように、人を認めることもできる。
そんな「良好なつながり」を結ぶ感情でもあります^^

では、自尊感情はどうやったら育つのでしょう?
ここ重要なところですよねー。

みなさんにとっては、どんなイメージがあるでしょう?

「褒めること」をイメージされた方も、多いかもしれませんね。

人から「すごいね」って褒められること。
「がんばったね」って認めてもらうこと。
あなたのこういうところが素晴らしいよ!って伝えてもらうこと。
あなたにこれを任せるよ!と信頼して役割を与えられること。

それもね、大切なことだったりします。
間違いではなく、必要なことなのですが・・

今回のテーマのように

「人から褒められるという経験はたくさんしているのに、自信がつかない」
「成果はたくさんあげてきたのに、不安で仕方がない」

という場合は、もうひとつ違う領域の
自尊心を育ててあげることが大切だったりするのですね。

自尊感情は「2つ」に分けて考えるとわかりやすい

とある心理学の研究では、自尊感情は「2つの領域」に分けられると言われています。

社会的自尊感情

→「すごい自分」「できる自分」による自信
例:成績がいい、人より優れている、役に立つ…など。

これは、人に認められたり成功したときに高まり、
失敗したときに落ち込むような、変動しやすい感情です。

基本的自尊感情

→比較も成功も関係なく、自分を大切に思える感情
「生まれてきてよかった」「私は私でいい」と思える土台のような感覚です。

このふたつの自尊感情は、どちらも大切なもので
どちらかだけ突出していたとしても、生きづらさが出てきやすい、なんて言われてたりするのです。

ただ褒めていれば、自信が育つとは限らない?

「子どもの自己肯定感を育てるには、褒めてあげましょう」
そう言われることもありますよね。

もちろん、「がんばったね」「すごいね」と言ってもらえることは大切なんです。

でも、実は「人から褒めてもらうこと」「人から認められること」ばかりでも
“社会的自尊感情”ばかりを強化してしまい、上手くいかなかった、というデータも出ているみたいなんです。

たとえば・・

  • 認めてもらえないと不安になる
  • いつも人の目を気にしてしまう
  • 「自分って本当にこれでいいの?」と迷子になる

いつも気を抜かず、叱られないように、褒められるように頑張り続ける。

そんな、よるべのないような気持ちに陥ってしまうこともあるのですよね。

うまくやれているように見えているし、周りから見ても「あなたは大丈夫よ」なんて言われたりするけれど・・

いつか、評価されなくなったら自分はお払い箱だ、なんて感じて、潜在的に不安を抱えやすくなったり

本人は不安で仕方がない。
人からの評価に振り回されてしまう、頼り切ってしまう。みたいな感じ。

恋愛や仕事で傷つきやすいのは、「基本的自尊感情」が育っていないからかも

服部のもとに相談に来られる方の中には、
「恋愛では最初うまくいくのに、相手に振り回されて疲れてしまう」
「別れたあとも、長く後悔してしまう」という声も多くお聞きするんです。

その背景には、
「私が私でいいと思えない心細さ」や
「自分の存在価値を相手に証明してもらいたい気持ち」が隠れていることが多かったりします。

でね、そういう方ほど
周りから見たらね、「大丈夫だよ〜」って思うような、しっかりした方だったりもするんですよ。

きっと、いままで周りの人からも、そう言われてきたんだろうし
その方自身も、人一倍、努力されてきた方だったりもする。

でもきっと、そうやって「あなたは大丈夫だよ」と言われてきたからこその「しんどさ」
「できてしまうからこそ」わかってもらえない心細さもあっただろうな・・って、感じることもあるのですね。

実はこれ、基本的自尊感情の不足によって起きやすい傾向なのです。

その方が悪いわけでは全くなくてね。

バランスが取っていけばいいだけ、なんですよね。

基本的自尊感情を育てるには、「共有体験」がカギ

では、どうすれば基本的自尊感情は育つのでしょう?

心理学では、「安全だと感じらられる人と体験を共有すること」が有効だとされています。

たとえば:

  • 一緒に料理をする(共有体験)
  • 同じご飯を「おいしいね」と言い合う(感情の共有)
  • 今日のなにげない出来事を気軽に話す

あら、私たち感じ方が違うわね、って感じることも含めて

などなど・・・
こういった“日常の共有”が、「私はここにいていいんだな」と感じる力を育てると言われているのですね。

否定されない、攻撃されない安全な環境や安心できる人と、
同じものを見たり、感じたり、共有することを積み重ねていくことで
「私は生まれてきてよかったんだな」「私は、愛されているんだな」と実感することができ
基本的自尊感情が育っていく、なんて言われているのです。

・・・

はい。ここまで読まれた方の中には
お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんね。

実はこのプロセス。

小さな子供の頃。
お母さんや大人とのやり取りの中で
育つことが多い力、だったりするのですよね。

べつにね、大きなことじゃなくていいんですよね。

安心できる場所で、安心できる大人と一緒に
いっぱい、いっしょにいろんな体験をすることで

「私はここにいていいんだな」
「私は私でいいんだな」

って、子供たちは心の深いところから思えるようになるのですね。

子どもの頃に足りなかったとしても、大人になってからでも育て直せる

でもね、安心してください。

基本的自尊感情ってね
大人になってからでも、信頼できる人との関わりの中で
いくらでも育てていくことができるんです。

もう手遅れです><なんてことはないんですよ。

大人になって出会った、安全できる人と。
いっぱいいろんな体験をして、分かち合って、
一緒にに育てていけばいいのです^^

あなたが「ここにいていい」と思える関係性を、
ひとつずつ、積み重ねていけば大丈夫ですからね。

自信は、ひとりきりではつきにくい。安心の土台を一緒に育てていこう

自信は、何かを達成したから手に入るものではなく、
「どんな自分も、自分で大丈夫だと思える心の土台」から生まれてくるもの。

自信は、成績や成果の結果ではなく、
「どんなときでも、私はここにいていい」と思える感覚の上に育っていくもの。

そして・・・
安全だと感じる人たちとの関わりの中で、少しずつ感じられるようになっていくもの、だったりします。

あなたの中にある“安心の土台”を育てていくことは、
いつからでも、どこからでも、始めることができますから、安心してくださいね^^

そして・・・
その土台を育てるために、今日からできることがあるとしたら。

たとえば、

  • 小さな日常を、信頼できる人と共有してみること
  • 感じた気持ちを、否定せずに受けとめてあげること
  • できたことより、「どう感じたか」を自分に聴いてみること

そんなふうに、自分や信頼できる人との関係性を少しずつ育てていくことが、
基本的自尊感情を回復させる、確かな一歩になります。

うまく言葉にならなくて大丈夫。
会話に、やまもおちも意味もなくていいんです(笑)
正解も不正解もない、あなたが感じたことを大切にしてみてください。

焦らず、少しずつ。
今日できる「自分との関係を大切にする一歩」から、始めてみてくださいね〜。

そしてその時間を、
もしご一緒できるなら、服部もとても嬉しく思います^^

焦らず、ひとつずつで大丈夫。
あなたにとっての「安心の土台」が、少しずつ育っていきますように。

参考になれば幸いです。

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