イライラが爆発してしまうのは、あなたが優しくないからではなく、
行動化(アクティングアウト)』と呼ばれ、自分の感情を抑え込みすぎる人に起こりやすい防衛反応。
本記事では、爆発しやすい人の心理メカニズムと、感情を認めることで落ち着きを取り戻す方法を解説します。

イライラが爆発する、いわゆる「キレる」という行動の裏にある心理とは?
「なんであの人はすぐ怒るの?」
「どうして私、こんなに些細なことで爆発してしまうんだろう?」
あなたは、日常生活でそう感じたこと、ありませんか?
たとえば、会議中、同僚にちょっとした指摘をされた瞬間に、声を荒らげてしまう上司。
優しくしたいと思っているのに、子どものちょっとしたわがままに突然キレて怒鳴ってしまう。
友達とのグループLINEで、返信が遅れただけで「なんで返事くれないの!」と強い口調で責めてしまう。
どうして、いきなり怒り出すんだろう?
どうして、いきなり怒っちゃうんだろう?
そんなふうに悩んでいらっしゃる方も、少なくないかもしれませんね。
でね、怒っている人を見たり、自分が怒りやすかったりすると
こんなふうに感じちゃう人もいるかも。
私って「短気な人」
私って「我慢できない、ワガママな人」
私って「意地悪な人」
人格や性格とくっつけて、ラベルを張っちゃうみたいなこと。
でもですね。
実は心理学的にみると、「怒りやすい」ことは
その人が持って生まれてきた変えられない「性格の問題」ではないと、見ることが少なくないんですね。
というのも「キレる」という行動は、自分の感情とつながれなくなっているサインなのです。
心理学では、このように「心の中の感情をそのまま扱えず、行動として外に出してしまうこと」を「行動化(アクティングアウト)」と呼ぶのですね。
「怒っちゃいけない」と思うほど、爆発しやすくなる
多くの人は「怒るのはよくないこと」と思っています。
できるだけ優しくありたい、と願う気持ちも持っていますし、
人によっては、
「怒ると嫌われる」
「怒ることは人を傷つけること」
「感情的になるのは大人げない」
そんなふうに「怒り」を悪いモノだ、と感じている方って少なくないのかな、と思います。
でもですね。
実は、こうした思い込みが強い人ほど、、、自分の感情を抑え込むクセがつきやすいのですよね^^;
たとえば
悲しいなと感じたとき
つらいなと感じたとき
わかってもらえていないなと感じたとき
寂しいなと感じたとき
自分で自分に優しくしたり
誰かに受け止めてもらったりすることができれば
自然と、感情は落ち着いてくるのですが
こんなことを感じてたらダメだよね。
感じてたら、辛すぎてやっていけないよ。
そんなふうに「感情を悪いモノだ」と感じていると
感情を切り離したり、ぐっと心の奥に押し込めて、なんとか現実と折り合いをつけていこう、とするわけですね。
でも、、、抑え込むことには限界があるのです。
これはコップの水があふれるのと同じ仕組み。
少しずつ溜め込んでいったものが、限界までたまってしまうと
些細なきっかけで感情があふれ出してしまうのですね。
たとえ、最初は小さな我慢だったとしても、積み重なってくると、
やがて耐えきれず、突然の爆発=「キレる」という形で外に出てしまいます。
本人も、キレてしまったことに驚いてしまう。
爆発して「私、こんなこと思ってたんだ!」って自分の気持ちに気づく。
そんなこともあったりするんですよね。
ようするに・・
我慢して、我慢して、耐えて、耐えて・・
って、ずっと感情を切り離していることで
爆発が起きちゃっている、ということなのですね。
日常にある「キレる」の背景
日常のシチュエーションとしては、こういうことが多いでしょうか。
例1:職場でのストレス
職場で理不尽な要求を受けても「反論したら立場が悪くなる」と思い、我慢し続ける人がいます。
仕事を辞めたら生活が成り立たないし、守りたい大切なものもあるし・・。
そうやって感情を切り離していれば、仕事中は笑顔で対応できたりはするわけです。
でも・・・家に帰るとちょっとしたことで子どもに強く当たってしまう…。
これは、抑え込んだ怒りが「安全な場所」で爆発した例ですね。
みなさんのお父さんにも、こういう方は少なくないかもしれませんね。
例2:恋人や夫婦関係
「大切に思われたい」「嫌われたくない」という気持ちから、本当は不満があっても「大丈夫」と笑ってしまう。
できるだけ、相手を優先。いい彼女でいなくちゃ、と自分を騙しながら頑張っていくうちに
心の奥に寂しさや苛立ちが溜まっていき、ある日、些細なことがきっかけで「もう我慢できない!」と爆発してしまうことがあります。
すごく優しくて、なんでもいうことを聞いてくれた彼からいきなり別れ話を切り出され・・
「え?そんなこと思ってたんだ?!気づかなかった」ってビックリしちゃう、みたいなもの同じですね。
優しい方に多いかな。

例3:家族の中で育った影響
子どもの頃から「いい子」でいなければならなかった人は、大人になっても「わがままを言うのは悪いこと」と思い込みがちです。
本来はね、自分の感情や欲求を大切にすることは、わがままではないのですが
極端に「感情を切り離したり、抑圧してしまう」と
いずれ心は限界を迎え、突然「キレる」として表に出てしまうのですね。
実は「怒りが怖い」からキレてしまう
ここまでは、お分かりいただけたでしょうか。
でね、怒っている人をみると、「怒りっぽい人」に見えますよね。
怒りたい人なのかな〜、みたいな。
でもですね。
実際には怒りを感じるのが怖い人が多いのですよ。
「怒ったら嫌われてしまう」
「怒りを出したら人間関係が壊れるかもしれない」
「怒る私はダメな人だ」
誰よりも、怒りを感じている自分を責めていて
自分の中で「怒りを受け止める力が弱い」からこそ
怒りの感情を心に置いておけなくなり
心が「感じるくらいなら行動にして外に出そう」と無意識に働き、爆発という形をとってしまう、と心理学では考えられているのですね。
ですから、モノに当たったり、ドアをばん!と音を立てて閉めたり、
ドスドスと「私は怒ってますよ」と踏み鳴らしながら歩いたり、
嫌味をぶつけてしまい、感情がちょっと外に出て落ち着いてきた頃に
「ああ、やっちゃった」って、凹んじゃう人も多いみたい。
そしてさらに、感情を切り離すようになり
悪循環、みたいな。
感情を認めることが、落ち着きにつながる
ではどうすればいいのでしょうか。
解決の第一歩は「怒らないようにする」ことではなく、自分の感情をそのまま認めてあげることです。
「私はいま怒っているんだな」
「悲しかったんだな」
「本当は寂しい気持ちがあったんだ」
そんなふうに気づくだけで、心は少しずつ落ち着きを取り戻しはじめますからね。
キレないようにするのではなく、まずは「私はいま怒っているな」と認めてあげることが大切です。
すぐにできる工夫
イライラしたり、悲しい気持ちになったりした時には
切り離さず、感じる時間を作ってあげましょう。
・イライラしたら「私は怒っているんだね」と心でつぶやく
・ノートに「今日いやだったこと」を3行だけ書いてみる
・鏡を見ながら「怒ってもいいよ」と自分に声をかけてみる
怒りは悪者ではなく、「自分の大切なものを守りたい」というサイン。
それを責めずに受け止めてあげると、自然と落ち着いていきますよ^^
感情をため込まない生活の工夫
感情を押さえ込んだり、切り離したりしがちな人は
自分の感情とつながる練習をしていきましょう^^
ネガティブな気持ちになったときに、練習するのは、すっごく難しいので^^;
できそうなときに、心がけてみるといいですよ〜。
・「小さなわがまま」を意識的に口にしてみる
(例:「今日はカフェラテが飲みたい」など些細なことでもOK)
・リラックスできる時間をつくる
(散歩やお風呂、好きな音楽など「安心できる習慣」を持つ)
・信頼できる人に気持ちを打ち明けてみる
(話すことで心が整理され、爆発せずにすみやすくなる)
まとめ:キレるのは「問題」ではなく「サイン」
すぐキレてしまうのは、性格が悪いわけでも、心が壊れているわけでもありません。
「本当の気持ちを我慢しすぎているよ」という心からのメッセージ。
キレるのは「弱さ」ではなく「もっと自分を大切にしよう」というメッセージ。
そう受け止められたとき、あなたの心はぐっとやさしく、そして安心して人と関われるようになっていくと思いますよ。
とはいえ、感情が溜まりに溜まりまくっていたり
感情を切り離しすぎて、いま、何を感じているのか・・無、です。とか。
しょっちゅう溢れまくっていてシンドイです><
もしもあなたが、この状態であれば、
安全な場所で、専門家の力を借りて「本当の感情を感じて、軽くしていく」ことをオススメします。
溜まった感情ってねー、なかなか、ひとりでどうこうできるものではないですから^^
切り離したのにも、理由があるはずですからね。
そしてもし、あなたの大切な人が
急にキレてしまう人の場合も・・
あなたの心に余裕があることが大切ですよー。
怒りは共鳴してしまいますからね。
最後に、みなさんに質問です
さてさて。
ここまで読んでくださったあなたに、ひとつだけ質問をして終わりましょうね^^
あなたは、どんなときに感情を抑え込みやすいですか?
「怒っちゃいけない」「我慢しなきゃ」と思ってしまう場面を、少し振り返ってみてください。
その気づきこそが、あなたが感情とつながり直すための大切な第一歩になるかもしれませんよー
よかったらカウンセリングもご活用くださいませ。
自分のことは、ついつい後回しにしがちな、優しいあなたが
優しさを大切にしながら、人と関われる日がきますように。
そう、あなたは、人一倍優しい人なんですよ。
心の余裕、取り戻していきましょうね。
お待ちしておりますよ^^
参考になれば幸いです。




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