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服部希美
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【投影とは】心理学の「投影」を日常に活かす方法〜具体例と心理カウンセラー解説〜

「あの人、なんかいつも怒ってる気がする」
「この人、私のこと嫌いなんじゃないかな」
「なんだか、ぞんざいに扱われた気がする」

そんなふうに感じたことはありませんか?

それ、もしかしたら「投影」が起きているかもしれません。

今回は、心理学の「投影」という概念を、わかりやすく解説します。

ちょっぴり難しそうに聞こえるかもしれませんが、
私たちが日常的にやっていることであり
いいもわるいもなく、自分や人を理解し、より幸せに生きるために役立つものの見方のひとつです。

よろしければ、お役立ていただけたらなと思います。

目次

投影とは?「心の外に映し出す」しくみ

投影(psychological projection)とは、
自分が持っている感情や欲求を、まるで相手の中にあるかのように感じてしまう心理のしくみです。

私たちは「認めたくない自分の気持ち」に直面したとき、
その感情を無意識に「外の人や出来事」に映し出すことがあります。
これが「投影」という防衛機制のひとつです。

投影 = 自分の中にある感情や欲求を、相手や外の世界に映し出してしまう心のしくみ

精神分析理論や心理力動理論でも語られている概念で、
誰でも無意識にやっていることだと言われています。

投影の具体例〜日常でこんなことが起きています

「投影」と言われてもピンとこないかもしれないので、具体的な場面で見てみましょう。

▷ 「Bさんに嫌われているかも」と感じている
 → 実は自分がBさんのことを苦手に思っているかもしれない
 →自分が自分のことを嫌いなので、きっとBさんにも嫌われるだろうと感じているのかもしれない。

▷ 「Bさんはいつも怒っているなぁ」と感じている
 → 実は自分がいつも怒っていて、その気持ちをBさんに映し出しているかもしれない
 →私は怒られるような存在かも、と思っていることで、怒っているように見えるのかもしれない。

▷ 「あの人は私のことを適当に扱っている」と感じている
→ 実は自分が相手のことを軽く見ていたり、自分自身を「適当に扱ってもいい存在だ」と思っているのかもしれない

▷ 娘に「もっと女らしくしなさい!」とイライラする
 → 自分自身が女性としての自信のなさや劣等感を感じているかもしれない

ちなみに、投影の心理は、あくまで「可能性のひとつ」です。

何でも投影で片付けてしまうのは違いますし、
「それはあなたの投影でしょ」と相手に言うものでもありません。(めっちゃ重要!!!)

でも、「こういう見方もあるんだな」と知っておくだけで、
自分の心を深く理解するヒントになるのですよね。

なぜ投影が起きるのか。3つの理由

私たちはなぜ、こんな心の動きをするのでしょうか。
服部的には、主に3つの理由があると思っています。

① 認めたくない感情を隠すため

「こんな気持ちを持っている自分は最低だ」
「そんなことを考えている自分は許されない」

認めたくない感情と向き合うのは、簡単ではありません。
そこで無意識に「この感情は自分にはない」と否認し、相手に映し出してしまうのですね。

でも、そうやって貼り付けたとしても
本当は自分が持っているものなのでスッキリはしないんですよね。

そして、貼り付けられた側は、濡れ衣を着せられているようなものですから^^;
対人関係のトラブルに発展してしまうことも少なくないのです。

ただ、なぜ「認めたくなかったのか」という部分には、
たいてい愛や誰かへの想いが隠れていることが多いんですよね。

ここが、けっこう大切で。

より良い自分でいたい、誠実な人でありたい。
そういった気持ちがその根っこにある。

ここも心を紐解くポイントとなりますね。

② 心を守るため

過去の傷つきやコンプレックスを抱えているとき、私たちは他者からの攻撃や批判に敏感です。

そのとき、投影という防衛機制が「盾」となって、心の傷つきを和らげようとすることがあるのですね。

たとえば、「自分は女性として魅力がない」と劣等感を感じているとき、
パートナーを「魅力のない、情けない男性」としてみてしまうことがあります。

私たちは劣等感をもっているとき
「自分より上・自分より下」という世界に住んでいたりしますから
相手を自分よりも下の存在に見立てることで、心のバランスをとっていたりするわけです。

また、かつて自分を傷つけた人を別の人に映し出して
「この人も自分を傷つけるに違いない」と心を閉ざしてしまうこともあります。

相手は全く別の人なのに。

それでも、そう感じてしまうのは、心がさらに傷つかないよう守ろうとしているからです。

③ 自分を救う手段として

困っている人を見ると自分も辛くなってしまったり、寂しそうな人ばかりに近寄っていってしまう
そんな傾向がある方は、実はあなた自身が「助けてほしい」「つながりたい」と感じているのかもしれません。

その人を助けることで、自分を救おうとする。そんな心理が働くことがあるのですね。

また、パートナーや上司に親を投影し、
かつて両親から欲しかった愛情を求めてしまうこともよくあることです。

こういうときは、まず「気づくこと」が大切です。
そして、自分自身にたくさん愛を注いでいくことがポイントになりますね。

■ 投影を「自分を知るヒント」として使う

ここまで読んで、「なんか怖い概念だな」と思った方もいるかもしれません。
でも、投影は「使い方次第で、自分を深く知るためのツール」にもなるのですよ。

活用のポイントはシンプルで

「外に何を映し出しているか」で、今の自分の心を知るきっかけにする

誰かのことが気になってしかたないとき、誰かに対してイライラが止まらないとき。
「これは、私自身の中にもあるものではないかな」と、立ち止まって見てみることができます。

そうして投影を「引き戻す」

つまり、外に映し出していたものを自分ごととして受け取っていくことができると
より自分らしく、自由に生きられるようになると言われています。

多様な人と関われるようにもなり、豊かな人間関係を築く力にもなっていきます。

ポジティブな投影〜あなたの中にある素晴らしさ

ちなみに投影は、
ネガティブな感情だけに起きるわけではありません。

私たちは、自分の中にある素晴らしさや優しさも、外に映し出しています。

・「あの人は優しいな」と感じたなら——あなたの中にもその優しさがある
・「夕焼けが美しいな」と感じたなら——美しさを見る審美眼がある
・誰かの頑張りを見出せる人は——自分もいつも頑張っている人

あなたが誰かの中に見つけた素晴らしさは、あなた自身の中にもあるものなのです。

自分よりも美しい人を見て嫉妬しちゃったり、
私にはない、と感じてしまいがちですけども^^;

実は、周りにいる魅力的なものたちは、
すでに、あなたの心の中にある、宝石みたいなものなのですよ。

**

投影は難しい言葉ですが、要は「心の鏡」のようなものです。

外に映っているものが、今の自分の心を教えてくれている。

よかったら、活用してみてくださいね。

参考になれば幸いです。

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