「とりあえず、付き合っておこうかな」
「一人よりは、マシだよね」
こうした気持ちから始まる恋も、珍しくはありませんね。
もちろん、そこからステキな恋愛がスタートすることもあるのですが
「そこまでタイプではなかったけれど、傷ついた私に優しくしてくれた」
「ひとりでいる時間がつらかった」
「一人よりマシかな」「傷ぐすり」のような動機から始まった恋愛が、
なぜか途中から、とても苦しくなってしまう、なんてことも少なくないようです。
心理学では、こんなことを言ったりします。
「最初から上限を設定した関係では、本気の感情が育ったときに必ず矛盾が生まれる」
あなたの恋愛が、パートナーシップが
あなたにとって、喜び多く、心から安心できる場となりますよう^^
心理カウンセラーの視点から、少し書いてみたいと思います。
「1人よりマシ」から始まった恋は、傷つきやすい
たとえば・・
本当に好きな相手との関係では、多少の欠点やすれ違いがあっても
「まあ、こういうところもあるよね」と折り合いをつけやすかったりしますよね。
「好き」「この人を愛する」という気持ちが土台にあることで、
「まぁ、大好きなあの人のことだからな」
「あの人なりに、愛してくれてたよね」
「あの人を失いたくない。だから、ちゃんと向き合おう」
「私から、変わらなきゃ」
相手の不完全さも含めて関係を続けようとするわけですね。
でも、「一人よりマシ」という気持ちで始めた関係には、その土台がないわけですね。
ですから、
- デートの約束をドタキャンされた
- 既読スルーが続いた
- 他の人と楽しそうにしているのを見かけた
こうした出来事に、自分でも驚くほど強く反応してしまうことがあるのです。
たとえば、本当に好きな人なら笑って許せるような冗談でも、
自分の中に「好き」という土台がない状態の人からは
まるでナイフで刺されたように感じてしまう。
「なんで、こんな扱いされなきゃいけないの」
これは、心のどこかで「この人を心から好きだ」というところに無意識に制限がかかっていることで
「ここまで妥協しているのに」
「我慢して付き合っているのに」
という思いが積み重なってしまうから、なのですね。
「割り切っていたはず」が、通用しなくなる
実は、こうした「一人よりマシからはじまった恋」と似た構造を持つのが、不倫や将来が見えにくい恋なんです。
一見まったく違う恋愛のように思えますよね。
こちらは「感情に制限がかかっている恋愛」というよりも
「関係に制限がかかっている恋愛」といったほうが、近いかもしれません。
こういった恋愛の始まりは、多くの場合、割り切ってたりするわけです。
「本気になるつもりはないわ」
「私には、今ぐらいの関係で十分よ」
「私は彼に多くは望まないよ」
でもね、最初は割り切った関係のつもりでも、
何度も会い、話をし、時間を共有するうちに、気持ちは自然と深まっていったりするわけです。
理屈で線を引こうとしても、感情はそう簡単には止まってくれなかったりしますよね^^;
愛情深くて一途な方ほど、
相手のことが本気で好きになって
そのうちに、相手が自分を思ってくれている以上に
自分が相手にのめり込んでしまい、
一方的に我慢や苦しさを抱えてしまう、なんてことが起きたりすることもあるようです。
たとえば・・・先の見えにくい恋愛の例として
カウンセリングでもお聞きするのが多いのが
職場の年下くん(けっこう年下)との、密かな恋愛。
「彼はまだ、将来のことを考えられない年齢だろうけれど・・
年下くんに気に入ってもらえるのも悪くないかな」
合わなかったら、別れたらいいし。
最初は、そんな気持ちで始めたのに、
次第に心が入ってきてしまって・・
彼が若い女性社員とランチや飲み会行っているのを見かけただけで、胸がギュッと苦しくなったり、
友人の結婚式に呼ばれるたびに、将来が不安になって彼にぶつけてしまったり。
まぁ、好きになってしまったあとも、
クールでい続けられる人なんて、ほとんどいませんからね!
不安になる、独占したくなる、比較して落ち込む
見えない将来に自分だけが不安になって、振り回されてしまう
そして彼から「もっと余裕のある大人の女性だと思っていた」
「だから、今は結婚なんて考えられないって言ってるでしょ。だったら別れよう」
なーんて言われて、さらに自分を責めてしまう、なんてこと。
(はい、私も経験あります^^;)
正直ね、服部としては、この気持ち自体は、人として自然な反応だと思うのですよ。
好きな人とずっと一緒にいたい。
将来のことも一緒に考えたい。
私のことも、大切にして欲しい。
誰よりも一番だよ、って言ってもらいたい。
恋愛やパートナーに望むことは、悪いことじゃないのです。
でも、その希望が叶えられないだろう、と
心のどこかで感じているような相手との恋愛では
当たり前に望んでいいことが、さらに心を傷つけてしまうことがあるのですね。
終わりが前提の恋は、どう転んでも苦しい
将来が予測できず、立場も対等ではない状態では、
いくら気持ちを抑えようとしても、心は休まりません。
それは、当たり前のことなんですよ。
そして、この「関係性に先がない恋愛」は、どんどんと心を追い詰めていってしまったりします。
距離を取ろうとすれば、
「どうしてこんなに我慢しなければならないのだろう」と苦しくなる。
本気になれば、「いつか終わる関係だ」とわかっている分、深く傷ついてしまう。
どちらを選んでも、心に負荷がかかり続けるわけですね。
「こんな私でも」という思い込みが、妥協を生む
背景には、こんな思い込みが隠れていることがあります。
「こんな私を選んでくれる人なんていない」
「全部知られたら、離れていくに決まっている」
この思いが強いほど、条件の悪い恋や、立場の弱い関係を受け入れやすくなってしまいます。
本気で好きな人ほど、近づけなくもなってしまうのです。
そしてね、ここ、大事なところだと思うのですが・・
- 誰かとのつながりを大切にできる
- 寂しさを我慢してきた
- 自分の感情より相手を優先してきた
そんな背景を持っている人ほど、自分に最高の人を選ばせてあげられなくて
「一人よりマシ」「多くは望めない恋愛」という選択をしてしまいやすいんです。
「私には、このぐらいが相応しいよね」
優しい人ほど、自分を安売りしてしまう。
それって、本当にもったいないと思うんですよね。
未来のある関係を望んでいい
傷ついているときに、誰かの存在が支えになることはあります。
それが悪いわけではないのです。
ただ、「これまでの悲しみや寂しさを埋めてくれる」恋愛と
「この人と未来を築いていきたい」と思える恋愛は、また、少し別なのかもしれませんね。
どんな状況にいても、あなたがきちんと大切にされる関係を望むことは、わがままではありません。
そして、妥協しないというのは、
相手を選り好みすることではなく、自分を雑に扱わないということ。
恋愛が、自分の価値を証明したり脅かす場としてではなく
あなたが心から安心して、無理をしなくていい場所であってほしいな、と服部は願っています。
優しくて思いやりがある、あなたのことです。
あなたのすべてを知った上で、それでも一緒にいたいと思ってくれる人は、必ずいますよ。
だから、寂しいときこそ、自分を大切に扱ってあげてくださいね。
参考になれば幸いです。
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