「優しくされると、すぐに恋に落ちてしまう」
「ちょっと親切にされた相手が、急に特別に見えてしまう」
こういう経験をされた方、少なくないのではないでしょうか。
実際に告白したり、と行動に移さないまでも
すぐに恋愛の対象になってしまって苦しかったり
その人に縋りつきたくなってしまったり、
まだ恋人になっているわけじゃないのに、周りの人に嫉妬しちゃったり・・。
私って惚れっぽいな・・
そんなふうにお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は、服部もね
こういう心理に、すーごく悩んでいたことがありました。
でもね、なかなか、相談できなかったんですよね。
誰に、どう相談していいのか分からなかったし。
勇気を出して話してみても、どこかしっくりくる説明に出会えなくて。
「きっと私が依存的なんだろうな」って、自分を責めてばかりいました。
*
こういうとき、心理学では
「安心できる関係」と「恋愛関係」が、心の中で分化していない状態
と捉えて、紐解いていくことがあります。
もう少し噛み砕くと、
「優しさ」や「安心」を感じたときに、
それをそのまま恋愛の「好き」だと感じてしまう。
そんな心の状態になっていることが多いんですね。
安心と恋が、心の中で結びついてしまう理由
人は、安心できる体験をすると、心がゆるみます。
緊張がほどけて、「ここにいていいんだ」と感じられたりします。
私たちが生きていく上で、とっても大切な感覚ですね。
- 話を聞いてもらえる
- 批判されない
- 受け入れられる
- 理解される
- 安全だと感じる
こういった、安心・ケアされる感覚は、
わたしたちにとって大切なものなのですよ。
でも、もしこれまでの人生で、
・安心して甘えることが少なかった
・気持ちを受け止めてもらう経験があまりなかった
・いつも頑張る側でいることが多かった
そんな時間を過ごしてきたとしたら、どうでしょう。
安心をくれた相手が、
とても特別な存在に感じられてしまうのも、無理はないことだと思うのですね。
とくに、幼少期に十分な安心感を得られなかった場合
大人になってから「安心=特別な愛情=恋愛」という回路が形成されやすい、と言われています。
ようするに「恋愛でしか、安心や優しさは感じられないだろう」と、
心が誤解しちゃっている、と見ることができるのですね。
また、
家族や友人との関係では、なかなか安心を感じられなかったけれど、
当時の恋人からは、とても優しくしてもらえた。
そんな経験があると、
「安心や優しさ=恋愛」という構図が、心の中に強く刻まれます。
するとその後、
誰かの優しさや安心を感じただけで、
それを「恋愛の好き」だと受け取ってしまう。
そんなことも、起きやすくなるのですね。
安心と恋が結びついてしまうときの向き合い方
では、
安心と恋が結びついてしまうこの心の動き。
いったい、どうやって向き合っていけばいいのでしょうか。
ここでまず、大切なのは、
自分の気持ちを否定しないことなんですよね。
安心と恋が結びついてしまうこと自体は、悪いことではありません。
「これは恋じゃない」と切り捨てるよりも、
その“安心”に気づいてあげることが、とても大切になりますよ。
たとえば、こんなふうに
自分に問いかけてみるといいかもしれませんね。
その人と一緒にいるとき、
私はどんな気持ちだっただろう。
安心した?
大丈夫って思えた?
否定されなかった?
ひとりじゃないと感じられた?
分かってもらえたと感じられた?
心理学では、
感情をこうして言葉にしていくことで、
心の中の混同が、自然とほどけていくことが知られていますよ。
安心を、ひとりの人に集中させない
もうひとつ、大切なポイントがあります。
それは、
安心を、特定の誰かだけに背負わせないこと。
安心と恋が結びつきやすい方ほど、
「安心できる相手」が、とても貴重で、少ないことが多いんですよね。
だからこそ、
その一人に、心が一気に向いてしまう。
でも本当は、
優しさや安心は、恋愛だけのものではないのです。
誰との間でも、感じられていいもの、なんですよね^^
・評価されない時間
・気を張らなくていい関係
・自分の気持ちを、そのまま話せる場所
あなたが安心を感じられる場所や人を、
恋愛以外で、少しずつ広げていくことができると
恋は「選べるもの」へと、形を変えていきますよ^^
たとえば・・
・ 友人と深い話をする(悩みを共有)
<恋愛関係でなくても心を開ける>
・家族や古い友人に感謝を伝える
<恋愛以外の愛情を受け取ってみる>
・オンラインコミュニティやサークルに参加
<所属感は様々な場所で得られる>
・小さな親切を心がけてみる
<貢献という形で、つながりを感じてみる>
とはいえ、このパターンは
「頭で分かっていても心がいうことを聞かない」ということも多いですからね〜^^;
カウンセリングも宜しければご活用くださいね。
いっしょに、ひとつづつ。
「恋愛ではない親密さ」を安全に体験していきましょう。
その気持ちを消すのではなく、安心を取り戻していく
カウンセリングの中で、
このテーマに触れるとき、
みなさん、とても言いづらそうに話してくださいます。
「こんなこと、言っていいのかな」
「依存的だと思われませんか」
そんな不安を抱えながら、そっと打ち明けてくださることが多いんですよね。
たとえば、こんなお話です。
「仕事でつらかったときに、
たまたま話を聞いてくれた人がいて。
その人と話していると、すごく安心できたんです。
気づいたら、その人のことばかり考えていて、
連絡が来ないと不安になったり、
他の人と楽しそうにしているのを見ると、
胸がざわざわしてしまって……。
まだ、何も始まっていないのに、
自分だけが勝手に苦しくなってしまうんです。」
こうしたお話を伺うたびに、服部が感じるのは、
「その方が弱いから」ではなく、
「それだけ、安心を必要としてきた時間があったんだろうな」
ということなんですよね。
このパターンをお持ちの方の多くが、
・ひとりで頑張ることに慣れていたり
・人に頼るより、我慢するほうが早かったり
・本音を出す場所が、なかなか持てなかったり
そんな背景を抱えています。
そうせざるを得ない状況が「当たり前」で、生きてこられた方が多いのですよね。
優しくされると、すぐに恋に落ちてしまう。
その心の動きは、あなたが弱いからでも、依存的だからでもありません^^
ぜひ、ご自身を責めずに
安心を広げていきましょうね。
参考になれば幸いです。


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