「NOが言えないのは、あなたが優しすぎるからではありません。
その背景には、“断ることで相手を傷つけてしまうかもしれない”という優しさと罪悪感が隠れているのです。
「自分を大切にすることは、わがままかもしれない…」
そんな風に感じることはありませんか?
たとえば、仕事が忙しくて疲れ切っているのに、同僚からの頼まれごとを断れなかったり。
家族の世話をしながら、自分の時間を作るなんて申し訳ないと感じたり。
本当は一人でゆっくりしたいのに、「誘いを断ったら悪いかな…」と無理をして出かけたり。
自分を優先しようとすると、心のどこかに「申し訳なさ」が湧いてきて、
「こんなことを考えるなんて、私は冷たい人間なのかも」と、自分を責めてしまう。そんなこと。
でもね、本当にそうでしょうか?
普通に考えて、自分を大切にすることは、誰かを傷つける行為ではないはずです。
それなのに、なぜこんなにも罪悪感に苦しめられるのでしょうか・・?
今日は、その理由と、罪悪感を手放す方法について、一緒に考えてみたいと思います。
心優しき頑張り屋さんの、あなたのお役に立てたら嬉しいです^^
罪悪感の本来の役割とは?
罪悪感とは、「誰かを傷つけた」「期待に応えられなかった」と感じたときに生まれる感情です。
つまり「私、悪いことをしてしまったかも…」と感じる気持ちのことをいいます。
たとえば、こんな場面で感じたことはありませんか?
- 友達の誘いを断ったとき:「断ってしまって悪いな…」
- 家族のお願いを断ったとき:「冷たい人だと思われたかも」
- 自分の時間を優先したとき:「わがままだったかな」
こんなふうに、「誰かに迷惑をかけたかもしれない」「自分だけが楽をしている気がする」と感じると、心がチクチク痛むような気持ちになったりしますよね。
もう、いてもたってもいられなくなっちゃったり。
でもね、罪悪感の本来の役割は
「自分が間違ったことをしたときに気づきを与える健全な感情」
つまり、本当に「悪いこと」をしたときだけに必要な感情なんですよ。
たとえば、故意的に約束を破っちゃったり、人を傷つけちゃったりね・・。
そして罪悪感は「誠実でありたい」という思いから発生しているものであり
罪悪感があるからこそ、私たちは、より優しくなれたり、優しくある方法を学べたりするわけなのですけどね。
そもそもですよ。さきほどの例!
そんなに悪いこと・・なのでしょうか?
罪悪感を感じすぎてしまう原因
罪悪感を感じすぎている状態は
「いい人でいなきゃ」「迷惑をかけちゃダメ」という思い込みから生まれることが多かったりします。
たとえば、あなたが子どもの頃。
「お姉ちゃんなんだから、我慢しなさい」
「みんなが頑張ってるんだから、あなたもちゃんとしないと」
そんな言葉を言われたことがあるかもしれませんね。
お母さんの大変そうな背中を見て育った。
子供である自分は、なにも助けてあげられなくて、
できるだけ迷惑をかけない「いい子」をやってきた、そんな方もいらっしゃるかもしれません。

そのこと自体はね、あなたの優しさでもあるのです。
大切な誰かのため。みんなのために、健気に心を砕いてきたのです。
でもね、このような経験を積み重ねていると、いつのまにか
「自分の気持ちよりも、周りを優先しなければならない」
そんな思い込みが心の中に根付いてしまって
- 自分が我慢するのが当たり前
- 「人の役に立つことが一番大事」で「自分のことを優先するのは悪いこと」
大人になっても、自分の気持ちを優先しただけで罪悪感が出てきてしまうことが多いのですねー。
相手を思いやり、手助けをしてあげること自体は、いいことなんですよ。
どんどんやってあげてOKなのですが!
自分が、自分のことを後回しにしちゃうことが「いいこと」で「最優先事項」になっていると・・
・周りの期待に応えられないと申し訳なくなる
・頼まれると断れない
・自分を優先すると、後ろめたさを感じる
そして、無意識のうちに「自分より他人」を優先するようになってしまうのですね。
罪悪感を乗り越えるために
でもね、ここで考えてみて欲しいのです。
あなたが少し休んだり、自分の気持ちを優先したりすることで、
本当に「誰かに迷惑をかけている」のでしょうか?
罪悪感を抱えやすい人は、優しくて、責任感が強くて、相手の気持ちを大切にする人。
だからこそ、「誰かを悲しませたくない」「迷惑をかけたくない」という思いが強くなりすぎてしまうのですが・・
たとえば、久しぶりにひとり時間ができた休日。
本当は、好きなカフェでゆっくりしたかったのに、
「友達からの誘いを断ったら、嫌な気持ちにさせちゃうかも」と思って、無理をして出かけてしまう。
そうやって自分の気持ちを押し殺して、周りに合わせ続けるうちに、
「私はいつも頑張ってるのに、なんでこんなに苦しいんだろう」
そんなふうに、心が疲れ切ってしまったりしますよね。
そのうちに「誘ってくる友人」のことを、うざったく感じてしまったり
ばっさりと縁を切りたくなっちゃったりするかもしれません。
本当は友人を大切にしたかっただけなのに。ただ、それだけなのに。
友人を傷つけたくなったり、切り離してしまったりしたくなっちゃうんです。
罪悪感からの犠牲って、ひとときは耐えられるのですが・・
ある一定のラインを超えてしまうと「相手ごと嫌いになってしまったり」「遠ざけてしまう」ということも起きかねないんですね。
でね。
ここで、ちょっと勇気が必要かもしれませんが・・
「今週はお仕事で疲れちゃったから、また今度ね」って、友人に伝えられたとしたら、どうでしょう?
しっかりとお休みができて、日々の余裕もできるでしょうし
自分の予定を尊重してくれた友人にも、感謝ができたりもすると思うのですよね。
そして、次に会う日には、いい時間にしようって前向きに会うこともできるかもしれませんよね。
つまり、自分を大切にすることってね。
めぐりめぐれば、相手を大切にすることにもつながるのです。
あなたがあなたを大切にできればできただけ、
周りの人を本当の意味で救うことができるのです。
あなたが、本当にやりたかったことができるようになる方法。
それが「自分のことも大切にすること」だとしたら
そんなにも、罪悪感を感じることはないと思うのですよね^^
自分を愛することは、大切な人を愛することにつながる。
罪悪感を手放すために、まず大切なのは、
「自分を大切にすることは、決して悪いことではない」と知ることからスタートしましょうね。
あなたは、よくやってきました。
心根が優しかったのです。
その上でね。
もし、自分を大切にすることに罪悪感を感じてしまった時には
「もし親友が同じことをしていたら、私はどう思うだろう?」って考えてみて欲しいのです。
きっと、優しいあなたのこと。
「そんなに頑張りすぎなくていいよ」「たまには休んでいいんだよ」と声をかけるはず。
だったら、自分にも同じ言葉をかけてあげてもいいと思いませんか?
自分にも優しさを向けていきましょうね。
おわりに
罪悪感は、あなたが「優しくて、責任感が強い人」である証です。
あなたが大切な人を守ろうとして、頑張ってきた証でもあるかもしれませんね。
そんなあなたは、真の強さを持っている人。
強く、折れない愛をお持ちの方でもありますよ。
でも、そんなあなただからこそ・・ここからは。
その優しさを自分にも向けることも、大切にしてみていただけたらなって思うのです。
自分を大切にすることは、決してわがままなんかじゃありません。
むしろ、心を元気にする大事なことなんです。
あなたが自分を大切にすればするほど、心に余裕が生まれ、
結果的に周りの人にも、もっと温かい気持ちで接することができますからね。
そして、この経験をされてきた方というのは
大切な人に「あなたも自分のことを大切にしてもいいんだよ」って教えてあげられる人でもあります。
自分を優先してもいいんだよ。
お互いに、自分のことを大切に合える関係って、気楽でいいよ^^
そんなリーダーシップを取ることのできる、すごい人でもありますよ。
自分を信じてあげてくださいね。
そして少しずつ、自分に優しくする練習をしてみましょうね。
***
ただ、ここで心理的に強い抵抗感が出てくる場合は
未完了になっている心の傷があるのかもしれません。
期待に応えないと見捨てられるといった不安や感覚が自分の中にあったり
子供の頃に、なにかしらで大きな罪悪感を抱えてしまったものが未完了のままになっていたり・・
ひとりぼっちで、罪悪感に潰れそうになっているあなたの
心の声に耳を傾けてあげるとき、なのかもしれませんね。
そんなときには「自分の心をまず救ってあげること」からスタートしましょう。
それは弱いことでも、情けないことでもなく、
あなたがなりたい自分になるために、大切なことでもありますから。
カウンセリングもご活用くださいね。
あなたのお力になれたら嬉しいな。
あなたが「自分を大切にすること」に、何の遠慮もいらない日が来ますように。
参考になれば幸いです。
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